保健看護学部
教育理念
豊かな人間性、高邁な倫理観を育み、先進的、高度な専門的知識と技術を教授し、科学?技術の進展と、健康?福祉に関する社会の要請に柔軟かつ創造的に対応でき、保健看護の実践、教育、研究など広い分野での活躍が期待できる資質の高い人材を育成する。
教育目標
- 生命の尊厳と幅広い教養を基盤にした豊かな人間性と高邁な倫理観の涵養
- 個人を尊重し、全人的理解と信頼関係を築く優れたコミュニケーション能力の育成
- 科学的思考力、高度な専門的知識と技術に基づいた実践力と創造力の育成
- 種々の関連職種とチームワークができる協調性に富む人材の育成
- 生涯にわたり自己啓発し、社会の多様なニーズに対応できる人材の育成
カリキュラムの概要
カリキュラムは、次のことを基本方針として編成しています。
- 生命の尊厳を守り、個人を尊重し、人々の幸せのために奉仕するという使命感を育み、保健看護に関する科学?技術を統合的に修得させること
- 保健看護専門職には、保健医療機関での対象者のケアという視点のみでなく、栄養、運動、休養など生活全般の改善や環境の保全などの保健の視点と、高齢者?障害者の介護を含めた福祉の視点から人々の暮らしを支えることが重要であることに鑑み、保健?医療?福祉が包括的に学習できるようにすること
- 科学?技術の進展と社会のニーズに豊かに対応できるための基礎的な学力を備え、自主的な生涯学習の習慣づけができるようにすること
カリキュラム編成の特徴
教育課程は、「教養と人間学の領域」、「保健看護学の基盤となる領域」及び「保健看護学の専門となる領域」の3領域で構成し、学習効果を上げるために、専門分野の枠を越えた横断的、統合的なカリキュラムとしています。
「教養と人間学の領域」
人文学、社会科学、自然科学などの幅広い教養を身につけ、学習意欲にあふれ、倫理的で、思いやりのある、奉仕することをいとわない人材を育て、豊かな人間性及び優れたコミュニケーション能力を育成することを目的としています。
「保健看護学の基盤となる領域」
保健看護学の土台となる「人間と生命倫理」、「保健と福祉」、「健康と病態」に関する科目群を配置し、教員相互の有機的な連携を図り、効果的な学習ができるように工夫しています。
「保健看護学の専門となる領域」
人間を理解し、あらゆる状況に柔軟に対応し、的確な判断能力と問題解決能力を養うための保健看護の専門科目群を配置しています。
- 主体的に学習する能力、問題解決能力、統合能力を養うため、少人数による学習を積極的に取り入れています。これらの学習は、理論や根拠を演習や事例を用いて、学生の修得レベルを繰り返し確認しながら進めます。
- 予防、診断、治療、看護の過程を、臨床の場を活用して、具体的な事例に即して修得します。
- ライフステージの全過程(出生、成長、発育、老化)の学習は、現実の暮らしを通して学ぶために、産院、保育所、小?中学校、企業、老人ホームなどでの実習を行います。
アドミッションポリシー(入学者受入方針)
■ 保健看護学部は次のような学生を求めています。
1.科学的探究心と豊かな人間性?高邁な倫理観を希求する人
保健看護学を志す人には旺盛な科学的探究心とともに、深い人間性と高い倫理観が必要です。豊かな感性と高邁な人間性をつねに求め、利他の精神を忘れることなく社会と深く関わり、高い倫理観を磨こうと努める人を求めます。
2.保健看護学を修得するための幅広い能力を有する人
保健看護学の修得には自然科学のみならず、人文科学と社会科学の修得も必要です。そのためには、高等学校で学習する全科目にわたって基礎的な学力を身につけていなければなりません。それに立脚し、自然?人間?社会に関する幅広い理解と知識を獲得しようとする向学心と問題解決能力を持つ人を求めます。
3.コミュニケーション能力と指導力を備えた協調性の高い人
卒業後は医療チームの一員として、患者やご家族と良好な人間関係を築く能力が必要になります。医療人として高邁な理念を堅持するとともに、他者との協調関係を築くために、指導力を発揮できる人を求めます。
4.地域医療に関心があり、国際的視野を希求する人
本学は県民の医療を支えるとともに、国際的にも活躍できる医療人を育成します。人間への深い関心に根ざして、地域医療への奉仕に励むとともに地球規模で医療を俯瞰し国際社会で活躍する医療人になることをめざす人を求めます。
5.生涯にわたって自立と自律をめざす人
学修の機会を与えられたことに対して将来、社会に貢献するという働き方を志し、生涯にわたって自立?自律しながら自己研鑽を積むことをめざす人を求めます。
■ 入学者選抜の基本方針
1.学校推薦型選抜
地域医療に貢献しようという意思をもつ学生を求めています。
大学入学共通テストの成績、個別学力検査等の結果、面接、調査書等の出願書類の内容を総合的に評価して合格者を決定します。小論文では、論理的な思考力?判断力?表現力を評価し、面接では、出願書類を参考資料として、保健看護学教育を受けるうえで必要な特性の中で、入学者に求める能力?資質を「学力の3要素」と関連付け、多面的?総合的に評価します。
2.一般選抜(前期?後期日程)
大学入学共通テストの成績、個別学力検査等の結果、面接、調査書等の出願書類の内容を総合的に評価して合格者を決定します。前期日程で課す小論文では、論理的な思考力?判断力?表現力を評価し、後期日程で課す総合問題では、論理的な思考力?判断力?表現力に加え、応用力を評価します。面接では、出願書類を参考資料として、保健看護学教育を受けるうえで必要な特性の中で、入学者に求める能力?資質を「学力の3要素」と関連付け、多面的?総合的に評価します。
カリキュラムポリシー(教育課程方針)
和歌山県立医科大学保健看護学部は、以下の教育を通じて、社会に貢献できる医療人を育成します。
- 社会人として必要な教養とともに、医療人として必要な倫理観、共感的態度、コミュニケーション能力、ケアマインドが育成できるよう、早期体験や医療福祉施設での参加型学習による教育
- 保健看護に必要な自然科学、人文?社会科学および外国語に関する教養を修得できる教育
- 保健看護の基盤となる領域において、系統的に生体の構造と機能、病態、疾患の概念が理解できるとともに、問題解決型能力と看護方法および研究的思考を育成できる教育
- 保健看護の専門となる領域では、習得した看護の基礎を実際に活用?実践する技能を修得できる教育
- 臨地実習では、全ての領域を実習するとともに学内外で実習を行い、看護実践能力を含めた保健看護の力を獲得できる教育
- 地域との交流および国際交流を積極的に行い、広い視野を養い、地域社会および国際社会で活躍できる人材を育成できる教育
ディプロマポリシー(学位授与方針)
和歌山県立医科大保健看護学部は、所定の単位を修得し、以下の能力を獲得した者に学士(保健看護学)の学位を授与します。
- 幅広い教養を身につけ、多様な文化や価値観を理解し、人々の尊厳や権利を尊重することができる
- 看護の対象となる人々と信頼関係を築くコミュニケーションができ、援助関係を形成することができる
- 看護の対象となる人々を、生活者として全人的に捉え、個人?家族や地域の健康課題を明らかにすることができる
- 看護実践に必要な知識や技術を習得し、根拠に基づく判断の上、健康課題の解決に取り組むことができる
- 保健医療福祉チームの一員として看護職や他職種?地域住民等と協働?連携を図るために主体的に行動できる
- 地域的?国際的視野で社会の動向とともに変動する多様な健康課題を捉え、看護の役割や課題を検討し、看護の発展に向けて創意?工夫することができる
- 看護専門職としての自覚を持ち、生涯にわたって主体的に自己研鑽や研究に取り組む自律的態度を身につけている
授業科目
「教養と人間学の領域」「保健看護学の基盤となる領域」「保健看護学の専門となる領域」の3領域で構成され、専門分野の枠を超えた横断的?統合的な学習ができるようにしています。